<トピック>労働法研究会「有期雇用契約の雇止め実務」を開催しました

弁護士法人かける法律事務所では、企業の労務課題に対して、より質の高い法的サービスを提供するため、定期的に「労働法研究会」を開催しています。
労働法令や裁判例、企業実務上の課題を題材として弁護士間で検討・議論を行い、労働法務に関する知見を事務所全体で共有・蓄積する取組みです。
2026年8月24日には、以下のテーマで労働法研究会を開催しました。
テーマ:有期雇用契約の雇止め実務~労働契約法19条と裁判例から考える企業対応~
主な研究内容
1.労働契約法19条と雇止め制限法理の基本ルール
2.雇止めの有効性を判断する際のポイント
3.雇止めに関する主要裁判例の検討
4.契約更新への「合理的期待」が認められる場合
5.不更新条項・更新上限を設定する場合の注意点
6.契約締結・更新・雇止めの各段階における企業の実務対応
有期雇用契約の「雇止め」は、期間満了だけでは判断できません
有期雇用契約では、契約期間が満了すれば、常に雇用関係を終了できるとは限りません。
契約が反復して更新され、期間の定めのない労働契約と実質的に異ならない状態となっている場合や、会社側の説明、これまでの更新状況・運用などから、労働者に契約更新への合理的な期待が生じている場合には、労働契約法19条により雇止めが認められないことがあります。
今回の研究会では、東芝柳町工場事件、NTTマーケティングアウト事件、龍神タクシー事件、ドコモ・サポート事件などの裁判例を取り上げ、裁判所が雇止めの有効性を判断する際に重視している事情について検討しました。
具体的には、
・契約の更新回数や通算雇用期間
・更新手続が適切に行われているか
・従事する業務の内容や恒常性
・採用時や契約更新時に会社がどのような説明をしていたか
・他の有期契約社員について、どのような運用が行われてきたか
・不更新条項や更新上限がどのように設定・運用されているか
などの事情について、裁判例を比較しながら議論しました。
また、雇止めをめぐる紛争が発生した後の対応だけでなく、採用時における更新基準・更新上限等の明示、契約更新手続の適切な実施、不更新条項を設ける場合の説明、雇止めを検討する際の理由・資料の整理や事前の予告など、企業が日頃から行うべき雇用管理についても検討しました。
研究会を通じて、企業労務に関するサービス品質の向上に取り組んでいます
労働問題は、法令や裁判例の知識だけで結論が決まるものではありません。
それぞれの企業における雇用制度、契約内容、これまでの運用、従業員への説明や対応など、具体的な事実関係を踏まえて判断することが重要です。
かける法律事務所では、個々の弁護士の知識や経験だけに依存するのではなく、研究会を通じて裁判例や企業実務上の論点を共有・検討することで、事務所全体として専門性を高め、継続的なサービス品質の向上につなげています。
今後も、企業が直面する労務課題について継続的に研究・議論を行い、労働トラブルの予防から発生後の対応まで、企業の実情に応じた実践的な法的支援を提供してまいります。
かける法律事務所の労務サポート
かける法律事務所では、有期雇用契約の更新・雇止めをはじめ、問題社員対応、配置転換、解雇・退職勧奨、ハラスメント対応、就業規則の整備、労働審判・訴訟対応など、企業側の労働法務を幅広くサポートしています。
特に、有期契約社員の雇止めについては、実際に雇止めを通知する前に、これまでの契約更新状況、会社側の説明、更新手続の実態、他の従業員に対する運用などを確認し、法的リスクを検討しておくことが重要です。
有期雇用契約の更新・雇止めをはじめ、労務トラブルの予防・対応についてお困りの場合は、お気軽にご相談ください。
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