【解決事例】医療・福祉業界における残業代請求を実態に基づく主張により大幅減額した事例

分野
労働トラブル対応(企業側)
残業代請求対応、未払い賃金対応
相談内容(相談前の状況)
医療・福祉業界を営む企業が、退職した元従業員から多額の未払い残業代を求める訴訟を提起された事案でした。
勤怠記録上は長時間労働となっている部分がありましたが、実際の業務実態とは一致していない面もありました。一方で、会社としても、どこまで実態を主張できるのか、また、どのような資料を裁判で提出すべきか判断に悩まれていました。
請求額がそのまま認められれば経営への影響も大きいことから、専門家による分析と訴訟対応を求めてご相談いただきました。
対応内容
当事務所は会社側代理人として、勤怠記録だけでなく、実際の業務内容や勤務状況、職場の運用実態などを丁寧に確認しました。
その結果、勤怠管理上の記録と実際の労働実態との間に相違がある点について、関係資料や事実関係を整理し、実態に即した主張・立証を行いました。
また、請求内容を法的観点から精査するとともに、裁判の見通しや事業への影響も踏まえながら、企業にとって合理的な解決方針を検討し、和解交渉も並行して進めました。
対応後の状況
裁判手続を通じて実際の勤務実態が整理された結果、当初請求されていた金額から大幅に減額した内容で和解が成立しました。
企業は過度な経済的負担を回避するとともに、訴訟を長期化させることなく紛争を終結させることができました。
また、本件を契機として、勤怠管理の運用についても改善点を整理し、将来の労務トラブルの予防につながる体制整備を進めることができました。
担当弁護士からのコメント
残業代請求では、勤怠記録が重要な証拠となりますが、その記録だけで全ての労働時間が直ちに認定されるわけではありません。
特に医療・福祉業界では、現場の業務内容や勤務形態の特性から、勤怠管理上の記録と実際の労働実態が必ずしも一致しないケースもあります。そのため、記録だけではなく、現場の実態を丁寧に整理し、客観的な資料に基づいて主張・立証することが重要です。
また、企業にとって重要なのは、裁判で争うこと自体ではなく、法的な見通しを踏まえて合理的な意思決定を行うことです。
当事務所では、形式的な資料だけにとらわれることなく、業界の実務も踏まえて実態を分析し、企業の意思決定を支援するパートナーとして、経済的負担と事業への影響を最小限に抑える解決を目指しています。