大阪で弁護士をお探しの建設業の方へ

弁護士法人かける法律事務所では、経営者の皆様に寄り添いながら、法律の専門家として最善の解決を目指し、経営者の皆様が経営に専念できるようにサポートします。

 

「建設現場で事故が起き、従業員が重症になった」
「従業員が業務中に他人と喧嘩して、怪我をさせてしまった」
「従業員から未払い残業代を請求されている。」

建設業の概況について

 建設業は、地域生活のインフラ整備やメンテナンスの担い手であるとともに、地域経済・雇用を支え、国民の生活や日本経済を支える大きな役割を担う重要な産業の一つです。また、2025年の大阪・関西万博の開催や2027年のリニア中央新幹線の開業、IRリゾート構想等建設業界の需要は、まだまだ豊富で、今後も継続的な成長が期待されています。

 その一方で、国土交通省の資料によれば、建設業で働く人のうち、55歳以上が約36%、29歳以下が約12%といわれ、高齢化が急速に進行しており、次世代への技術承継が大きな課題になっていると指摘されています。すなわち、建設業でも働く人材の確保(採用と定着)が大きな課題となっています。

 弁護士法人かける法律事務所では、個々の課題に沿って、具体的かつ実践的な解決プランを 提案し、「できない理由」ではなく「どうすれば、できるのか」という視点から、日々挑戦することで、お客様から選ばれるリーガルサービスを提供し、「安心できる未来」の提供を目指します。

 

建設業の特徴について

1 人手不足

 建設業は、建設業で働く人のうち、55歳以上が約36%、29歳以下が約12%といわれ、高齢化が急速に進行し、次世代への技術承継が大きな課題になっていると指摘されており、建設業でも働く人材の確保(採用と定着)が大きな課題となっています。

 そのため、建設業においても、政府が推進する働き方改革への取り組みが必要となるとともに、多様な人材が働きやすい職場づくりが必要になります。

 具体的には、A)ITによる業務効率化、B)業務負担の軽減やメンタルケア、C)長時間労働の是正、D)多様な勤務形態の導入について積極的に取り組む必要があります。

 また、人材確保の困難に伴う人手不足は、長時間労働の原因となります。長時間労働は、従業員の健康問題が発生するリスクも高まり、作業能率が低下し、ひいては労災リスクも高まってしまいますし、人材の採用や定着の観点でも、建設業の経営に重大な悪影響を及ぼしてしまいます。

 さらに、人手不足は、採用時に十分な検討をしないまま、採用する原因となっており、問題行動を起こす社員(問題社員)を採用してしまい、深刻な労働トラブルにつながることがあります。

 

2 労災事故のリスク

 建設業では、作業の特殊性から労働災害が発生するリスクが高く、また、解体工事や改修工事では不運にも死亡災害が発生してしまうケースもあります。

 建設業界では、安全衛生活動の徹底の必要性が認識されていますが、まだまだ労働災害の発生件数は多く、不運にも死亡事故も発生しています。

 建設業界における人手不足や従業員の高齢化に伴い、今後も労災事故が発生するリスクは高くなることも予想され、万が一、労災事故が発生したときは、企業は適切に対応していくことが求められます。

 

3 雇用契約と請負契約が混在し、法律関係が複雑になっていること

 建設業で働く人たちの中には、「一人親方」のように、それぞれ個人事業主として請負契約を締結している「職人」と雇用契約を締結している「従業員」のそれぞれがいます。

 雇用契約と請負契約が混在する中で、誰に、どのような責任が発生するか不明確となることもあり、他の業種以上に、一つの現場で働く人ごとに判断する必要があり、労務管理が難しくなることもあります。

 また、請負契約を締結したつもりが、業務遂行の内容次第では、雇用契約と判断される可能性もあり、不当解雇や残業代請求等の雇用契約に伴う法律問題が発生してしまうこともあります。

 さらに、形式的に請負契約を締結しながら、実態として労働者派遣を行う場合(偽装請負)も問題となることがあり、労働者派遣法違反の責任が問われる可能性もあります。

 建設業では、雇用契約と請負契約が混在し、労働者派遣の禁止業務とされていることからも、法律関係が複雑になってしまうという特徴があります。

 

建設業において発生しやすい労務問題

1 長時間労働による未払い残業代請求

 建設業界では、人手不足や過重労働によって、長時間労働となりやすい傾向にあります。そのため、労働時間管理や残業代請求への対応策(変形労働時間制・定額残業代等)が十分ではない建設業者に対して、長時間労働による未払い残業代請求が行われることがあります。

 また、建設業では、建設現場に直行・直帰となることもあり、労働時間の把握が難しいとも言われています。

 さらに、請負契約と認識していた職人から、雇用契約を主張され、多額の未払残業代が請求されるケースも想定されます。

 残業代請求が容易となっている現在社会においては、未払い残業代請求は他人事ではなく、すべての建設業者にとって重大なリスクとなります。

 

【残業代請求が容易になっている環境】
・労働時間の証拠化の容易性:スマートフォン等によって労働時間を誰でも正確に証拠化できる。
・残業代計算システムの普及:無料で簡単に残業代を計算できるシステムが普及している。
・弁護士費用の軽減:着手金無料で対応する法律事務所が増加している。
・転職市場の充実:人材の流動化に伴い、転職マーケットが充実し、残業代請求の心理的ハードルが下がっている。

 

2 労災事故

 建設業者は、従業員や下請業者に対して、建設現場で危険な環境で仕事をさせるときには、危険を防止するために必要な措置や安全対策を講じる義務(安全配慮義務)があるため、この義務を怠り、労働災害が発生してしまうと、建設業者は、損害賠償責任が発生することがあります。

 もちろん、しっかり危険を防止するための措置をとったり、安全対策をとっていれば、この責任を免れることもありますが、労災事故のトラブルに巻き込まれてしまう可能性はあります。

 

3 使用者責任

 作業中の事故だけでなく、建設現場では、様々な立場の人が多く訪れるため、作業員や取引先の担当者との間でトラブルが起きることがよくあります。

 そのため、建設業者の従業員が誤って他人に危害を加えてしまったり、トラブルを起こしてしまうと、建設業者は、使用者責任(民法715条)として損害賠償トラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。逆に、自社の従業員が損害賠償トラブルの被害者となる可能性もあります。

 建設業者は、従業員による言動について、使用者責任(民法715条)のトラブルに発展することがあるため、注意しなければなりません。

 

建設業特有の法的問題に関して弁護士ができること

1 従業員(元従業員)との紛争・訴訟への対応

 従業員から未払い残業代を請求された場合やハラスメント対応を要求された場合、弁護士は、事実関係を確認した上で法的な判断を行い、最小限のリスクと負担で解決できるようにアドバイスを行います。また、必要に応じて、建設業者側の代理人として、従業員又従業員側の弁護士との代理交渉を行い、建設業者の皆様の負担を軽減します。

 また、従業員が使用者責任(民法715条)のトラブルに巻き込まれた場合でも、建設業者の代理人として、トラブルを解決し、必要に応じ、損害賠償について債権回収を行います。弁護士による債権回収によって、損害賠償金が回収できるケースもあり、多額の損害(被害)を受けたときは、有効な手段といえます。

 

2 労働条件の整備(雇用契約書や就業規則の作成)

 残業代や未払い賃金トラブルが起きないようにするためにも、労働条件を整備する必要があります。

 また、請負契約と雇用契約の判断基準に従い、職人との契約内容(雇用契約・請負契約)を検討する必要があります。

 具体的には、建設業者のニーズや実情を把握して、雇用契約書・請負契約書や就業規則・給与規定を法的な観点から、作成します。もちろん、労働条件を整備するために、必要な打ち合わせ・相談にも対応します。

雇用契約書の重要性とは?業種ごとの違いについても弁護士が解説します。

企業の労務トラブルは使用者側に特化した大阪の弁護士にご相談ください

3 コンプライアンス対応のサポート

 弁護士は、不祥事(コンプライアンス違反)を未然に防止するため、コンプライアンス研修の企画及び講師を担当します。この際、各建設業者の現状、ニーズや課題を丁寧にヒアリングし、各事業者にフィットする研修を提案します。

 また、弁護士は、第三者で、かつ、法律専門家として、コンプライアンス委員会にも出席し、コンプライアンス違反を未然に防止し、また、発生した場合でも適切に対応できるように助言します。

 

4 事実関係の調査、ヒアリング及び報告書の作成

 従業員による不祥事(コンプライアンス違反)が発生したとき、弁護士は、事実関係を調査し、当事者・関係者から必要なヒアリングを行い、調査報告書を作成します。

 また、従業員に対する懲戒処分(懲戒解雇を含む。)の判断や手続のために、必要な助言・アドバイスを行います。

 懲戒処分は、その手続を間違ってしまうと、無効と判断されるため、法的観点から慎重に判断しなければなりません。特に懲戒解雇は、不適切な行為があったからといって、直ちに有効となるわけではないため、具体的な態様・時期・頻度等を踏まえて、法的観点から判断しなければなりません。

 

5 発注者によるクレーム対応(カスタマーハラスメント対応)

 発注者(お客様)との間でトラブルが生じてしまい、従業員による解決が難しい場合、弁護士は、事実関係を確認した上で法的な判断を行い、最小限のリスクと負担で解決できるようにアドバイスを行います。

 また、必要に応じて、発注者(お客様)との窓口となり、建設業者の代理人として、建設業者・従業員の皆様に代わって協議し、建設業者・従業員の皆様の負担を軽減します。カスタマーハラスメントにも、弁護士が毅然として対応します。

 

弁護士に依頼するメリット

メリット1 経営者や人事担当者の負担が軽減され、本質的な業務に専念できます。

 発注者(お客様)や従業員(元従業員)とのトラブル・紛争対応は、経営者や人事担当者の皆様にとっては、精神的な負担が大きく、また、文章や書面の作成が不慣れな場合、過大な労力や時間がかかってしまうことがあります。その反面、トラブル・紛争対応のために、新たに従業員を採用することは、コスト面等から経営判断として現実的ではありません。

 発注者(お客様)や従業員(元従業員)とのトラブル・紛争対応を弁護士に依頼すれば、経営者や人事担当者の皆様の負担が大きく軽減され、本質的な業務に専念することで、生産性をアップできます。

 

メリット2 紛争・訴訟リスクが軽減し、損失を最小限とします。

 まず、紛争・訴訟が未然に発生しないように取り組み、また、紛争・訴訟が万が一、発生した場合でも、建設業者の皆様のリスクが最小限となるように解決を目指すため、紛争・訴訟リスクが軽減します。

 特に、法的判断を踏まえないまま、安易に発注者(お客様)や従業員(元従業員)の要求を鵜呑みにしてしまうと、同様のクレームが繰り返され、結果として、過大な経済的負担が発生してしまうことがあります。

 また、冷静さを欠き、感情的な対応をしてしまうと、トラブルが深刻となり、裁判(訴訟)に進展してしまうことがあります。

 法律と紛争・訴訟解決の専門家である弁護士が対応することによって、紛争・訴訟のリスクを軽減し、建設業者の皆様にとって無駄なコスト・費用を削減できます。

 

メリット3 社内外に対する信用・コンプライアンスが向上します。

 従業員の不祥事・コンプライアンス違反を未然に予防するため、また、再発防止策に取り組むため、弁護士に社内研修やコンプライアンス委員会への参加を依頼することによって、建設業者の皆様の社内及び社外に対する信用が向上し、ブランディングも強化されます。

 もちろん、建設業者の皆様の信用の向上によって、人材の採用面や定着面にもプラスに働くため、会社の生産性の向上やコストの削減にもつながります。また、コンプライアンス違反を未然に予防することで、紛争・訴訟リスクも大きく軽減されます。

 

弁護士法人かける法律事務所では、顧問契約(企業法務)について、常時ご依頼を承っております。企業法務に精通した弁護士が、迅速かつ的確にトラブルの解決を実現します。お悩みの経営者の方は、まずは法律相談にお越しください。貴社のお悩みをお聞きし、必要なサービスをご提供いたします。

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    Last Updated on 2024年7月26日 by この記事の執筆者 代表弁護士 細井 大輔

    この記事の監修者

    弁護士法人かける法律事務所 
    代表弁護士 細井大輔

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