弁護士法人かける法律事務所では、経営者の皆様に寄り添いながら、法律の専門家として最善の解決を目指し、経営者の皆様が経営に専念できるようにサポートします。
「店長から長時間労働に伴い未払残業代が請求された」
「従業員がお客様とトラブルになり、執拗にクレームを受けている」
「従業員による売上着服が発覚したが、音信不通になった」
飲食業の概況について
飲食業界は、2015年から2019年まで売上高が増加傾向にあり、市場が拡大しつつも、新型コロナウイルス感染症の拡大によって売上高や利益率が大幅に減少しました。もっとも、ウイズコロナ時代の到来とともに、飲食業界も活気を取り戻していくことが予想されます。
その一方で、飲食業界は、従業員の採用・定着について難易度が高いとも言われており、労務・人事システムを整備し、労働トラブルが発生しても、適切な方法で解決していくことが求められます。
また、人材不足の課題を解決していくためには、多様な働き方や人材を受け入れていくことも、持続的な飲食経営のために求められます。
弁護士法人かける法律事務所では、個々の課題に沿って、具体的かつ実践的な解決プランを 提案し、「できない理由」ではなく「どうすれば、できるのか」という視点から、日々挑戦す ることで、お客様から選ばれるリーガルサービスを提供し、「安心できる未来」の提供を目指します。
飲食業の特徴について
1 サービス業であること
飲食業は、お客様の注文に従い、飲食を提供するサービス業ともいえるため、従業員は、お客様との間で適切な対応・コミュニケーションが求められます。
もっとも、従業員も人間であるため、ミスが発生することもあり、お客様との関係で、適切な信頼関係を築くことができない場合があります。また、お客様の中には過剰な要求を行い、従業員を過剰に追い込み、結果として、身体的・精神的な負担から退職してしまう職員の方もいます。これは、カスタマーハラスメントとして、社会的にも問題となっています。
飲食業では、お客様へのサービスを提供する立場にあることから、従業員を守りながら、お客様との関係で生じる問題・トラブルを解決しなければならないという特徴があります。
2 慢性的な人手不足
飲食業は、慢性的な人手不足と言われており、事業を継続的に成長させるためには、優秀な人材の採用と定着(離職率の低下)が重要な課題となっています。
そのため、政府が推進する働き方改革への取り組みが必要となるとともに、多様な人材が働きやすい職場づくりが必要になります。具体的には、A)ITによる業務効率化、B)業務負担の軽減やメンタルケア、C)長時間労働の是正、D)多様な勤務形態の導入について積極的に取り組む必要があります。
また、慢性的な人手不足は長時間労働の原因となります。長時間労働は、従業員の健康問題が発生するリスクも高まり、作業能率が低下し、ひいては労災リスクも高まってしまいますし、人材の採用や定着の観点でも、飲食業の経営に重大な悪影響を及ぼしてしまいます。
さらに、慢性的な人手不足は、採用時に十分な検討をしないまま、採用する原因となっており、問題行動を起こす問題社員を採用してしまい、深刻な労働トラブルにつながることがあります。
3 ハラスメント・不祥事対応の必要性
飲食業では、慢性的な人手不足と相まって、採用時に十分な検討をしないまま、問題行動を起こす社員を採用してしまったりすることがあります。
また、売上を着服した従業員がいる、従業員が突然こなくなった、店長からパワハラを受けた等ハラスメント・不祥事対応に関する法律相談も多々あります。
さらに、最近でも、従業員によるSNSの不適切投稿をきっかけとして、炎上し、社会的信用が低下し、民事・刑事責任に発展するケースもあります。
飲食業でも、他業界と同様に、ハラスメントや不祥事対応が求められていることを意識しなければなりません。
飲食業において発生しやすい労務問題
①お客様とのトラブル(カスタマーハラスメント)
飲食業では、従業員による軽微なミスから、利用者が過剰な要求を行い、従業員を精神的に追い詰めるケースもあります。これをカスタマーハラスメント(顧客等からの暴行、脅迫、ひどい暴言、不当な要求等の著しい迷惑行為)といいます。
カスタマーハラスメントを放置すると、離職率が増大するだけでなく、会社や経営者が従業員から安全配慮義務違反を問われるリスクもあります。会社や経営者は、従業員を守るためにも、事業を持続的に成長し続けるためにも、カスタマーハラスメントに対して毅然とした対応を行わなけれなりません。
カスタマーハラスメントの例:
・精神的な攻撃(脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言)
・威圧的な言動
・土下座の要求
②長時間労働による未払い残業代請求
飲食業では、慢性的な人手不足によって、長時間労働となりやすい傾向にあります。そのため、労働時間管理や残業代請求への対応策(変形労働時間制・定額残業代等)が十分ではない員玉業者に対して、長時間労働による未払い残業代請求が行われることがあります。
特に、残業代請求が容易となっている現在社会においては、未払い残業代請求は他人事ではなく、すべての飲食業者にとって重大なリスクとなります。
【残業代請求が容易になっている環境】
・労働時間の証拠化の容易性:スマートフォン等によって労働時間を誰でも正確に証拠化できる。
・残業代計算システムの普及:無料で簡単に残業代を計算できるシステムが普及している。
・弁護士費用の軽減:着手金無料で対応する法律事務所が増加している。
・転職市場の充実:人材の流動化に伴い、転職マーケットが充実し、残業代請求の心理的ハードルが下がっている。
③不祥事(コンプライアンス違反)の発生
飲食業では、以下の不祥事(コンプライアンス違反)について相談を受けることがあります。飲食業においても、不祥事(コンプライアンス違反)は他人事ではありません。
・従業員が売上金を横領して、発覚後連絡が取れなくなった。
・店長が他の従業員に対してパワハラをしてしまった。
・アルバイト従業員からセクハラ被害の申告があった。
また、最近では、飲食店で、アルバイト従業員がSNS(Twitter等)で不適切な動画を投稿し(いわゆる「バイトテロ」)、炎上してしまい、企業や店舗のイメージ・信用を損なわせるケースが多く発生しています。これらのケースでは、悪気がなかった、匿名だから大丈夫だと思ったという言い分が聞かれることもあり、すべての飲食業において他人事ではありません。
飲食業特有の法的問題に関して弁護士ができること
1 お客様によるクレーム対応(カスタマーハラスメント対応)
お客様との間でトラブルが生じてしまい、従業員による解決が難しい場合、弁護士は、事実関係を確認した上で法的な判断を行い、最小限のリスクと負担で解決できるようにアドバイスを行います。また、必要に応じて、お客様との窓口となり、飲食事業者の代理人として、飲食事業者・従業員の皆様に代わって協議し、飲食事業者・従業員の皆様の負担を軽減します。カスタマーハラスメントにも、弁護士が毅然として対応します。
2 従業員(元従業員)との紛争・訴訟への対応
職員から未払い残業代を請求された場合やハラスメント対応を要求された場合、弁護士は、事実関係を確認した上で法的な判断を行い、最小限のリスクと負担で解決できるようにアドバイスを行います。また、必要に応じて、飲食事業者側の代理人として、従業員又従業員側の弁護士との代理交渉を行い、飲食事業者の皆様の負担を軽減します。
さらに、従業員が売上を横領したケースでも、飲食事業者の代理人として、損害を補填するため、債権回収を行います。弁護士による債権回収によって、損害賠償金が回収できるケースもあり、多額の損害(被害)を受けたときは、有効な手段といえます。
3 労働条件の整備(雇用契約書や就業規則の作成)
残業代や未払い賃金トラブルが起きないようにするためにも、労働条件を整備する必要があります。
具体的には、飲食事業者のニーズや実情を把握して、雇用契約書や就業規則・給与規定を法的な観点から、作成します。もちろん、労働条件を整備するために、必要な打ち合わせ・相談にも対応します。
雇用契約書の重要性とは?業種ごとの違いについても弁護士が解説します。
4 コンプライアンス対応のサポート
弁護士は、不祥事(コンプライアンス違反)を未然に防止するため、コンプライアンス研修の企画及び講師を担当します。この際、各飲食事業者の現状、ニーズや課題を丁寧にヒアリングし、各飲食事業者にフィットする研修を提案します。
また、弁護士は、第三者で、かつ、法律専門家として、コンプライアンス委員会にも出席し、コンプライアンス違反を未然に防止し、また、発生した場合でも適切に対応できるように助言します。
5 事実関係の調査、ヒアリング及び報告書の作成
従業員による不祥事(コンプライアンス違反)が発生したとき、弁護士は、事実関係を調査し、当事者・関係者から必要なヒアリングを行い、調査報告書を作成します。
また、従業員に対する懲戒処分(懲戒解雇を含む。)の判断や手続のために、必要な助言・アドバイスを行います。
懲戒処分は、その手続を間違ってしまうと、無効と判断されるため、法的観点から慎重に判断しなければなりません。特に懲戒解雇は、虐待や不適切な行為があったからといって、直ちに有効となるわけではないため、具体的な態様・時期・頻度等を踏まえて、法的観点から判断しなければなりません。
弁護士に依頼するメリット
メリット1 経営者や人事担当者の負担が軽減され、本質的な業務に専念できます。
お客様や従業員(元従業員)とのトラブル・紛争対応は、経営者や人事担当者の皆様にとっては、精神的な負担が大きく、また、文章や書面の作成が不慣れな場合、過大な労力や時間がかかってしまうことがあります。その反面、トラブル・紛争対応のために、新たに従業員を採用することは、コスト面等から経営判断として現実的ではありません。
お客様や従業員(元従業員)とのトラブル・紛争対応を弁護士に依頼すれば、経営者や人事担当者の皆様の負担が大きく軽減され、本質的な業務に専念することで、生産性がアップできます。
メリット2 紛争・訴訟リスクが軽減し、損失を最小限とします。
まず、紛争・訴訟が未然に発生しないように取組み、また、紛争・訴訟が万が一、発生した場合でも、飲食事業者の皆様のリスクが最小限となるように解決を目指すため、紛争・訴訟リスクが軽減します。
特に、法的判断を踏まえないまま、安易にお客様や従業員(元従業員)の要求を鵜呑みにしてしまうと、同様のクレームが繰り返され、結果として、過大な経済的負担が発生してしまうことがあります。
また、冷静さを欠き、感情的な対応をしてしまうと、トラブルが深刻となり、裁判(訴訟)に進展してしまうことがあります。
法律と紛争・訴訟解決の専門家である弁護士が対応することによって、紛争・訴訟のリスクを軽減し、飲食事業者の皆様にとって無駄なコスト・費用を削減できます。
メリット3 社内外に対する信用・コンプライアンスが向上します。
従業員の不祥事・コンプライアンス違反を未然に予防するため、また、再発防止策に取り組むため、弁護士に社内研修やコンプライアンス委員会への参加を依頼することによって、事業者の社内及び社外に対する信用が向上し、ブランディングも強化されます。
もちろん、事業者の信用の向上によって、人材の採用面や定着面にもプラスに働くため、会社の生産性の向上やコストの削減にもつながります。また、コンプライアンス違反を未然に予防することで、紛争・訴訟リスクも大きく軽減されます。
弁護士法人かける法律事務所では、顧問契約(企業法務)について、常時ご依頼を依頼を承っております。企業法務に精通した弁護士が、迅速かつ的確にトラブルの解決を実現します。お悩みの経営者の方は、まずは法律相談にお越しください。貴社のお悩みをお聞きし、必要なサービスをご提供いたします。
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Last Updated on 2024年7月26日 by この記事の執筆者 代表弁護士 細井 大輔
この記事の監修者 弁護士法人かける法律事務所 弁護士法人かける法律事務所では、経営者の皆様に寄り添い、「できない理由」ではなく、「どうすれば、できるのか」という視点から、日々挑戦し、具体的かつ実践的な解決プランを提案することで、お客様から選ばれるリーガルサービスを提供し、お客様の持続可能な成長に向けて貢献します。 |