弁護士法人かける法律事務所では、経営者の皆様に寄り添いながら、法律の専門家として最善の解決を目指し、経営者の皆様が経営に専念できるようにサポートします。
「営業社員から未払い残業代を請求されている」
「事業場外労働のみなし労働時間を導入しているが、残業代に不安がある。」
「退職代行会社から通知書が届いた」
不動産業の概況について
不動産業界といっても、開発業務、流通業務、管理業務等に分類され、多種多様で幅広いニーズがあります。最近では、不動産(土地・建物)の売買・賃貸の媒介・仲介だけではなく、不動産の投資・運用も不動産業に分類されることがあります。
不動産業界の業態:
①不動産開発(デベロッパー)
②不動産流通(不動産の売買・賃貸の仲介)
③不動産管理(マンション・ビルの管理会社)
もっとも、いずれの業務においても、不動産に関する高度な専門性が要求されており、お客様(顧客)のニーズに迅速に、かつ正確に対応しなければならず、長時間労働・過重労働の傾向になりやすいといえます。また、労働人口・生産年齢人口の減少に伴い人材不足の課題が指摘されています。
また、他業界と比べて、サービス残業も多い業種であるといわれ、優秀な人材を採用し、育成していくためには、働き方改革を無視することもできません。
弁護士法人かける法律事務所では、個々の課題に沿って、具体的かつ実践的な解決プランを 提案し、「できない理由」ではなく「どうすれば、できるのか」という視点から、日々挑戦することで、お客様から選ばれるリーガルサービスを提供し、「安心できる未来」の提供を目指します。
不動産業の特徴について
1 お客様(顧客)とのトラブル
不動産業は、お客様(顧客)に対して不動産サービスを提供するもので、従業員は、お客様(顧客)との間で適切な対応・コミュニケーションが求められます。
もっとも、従業員も人間であるため、ミスが発生することもあり、お客様(顧客)との関係で、適切な信頼関係を築くことができない場合があります。また、お客様(顧客)の中には過剰な要求を行い、従業員を過剰に追い込み、結果として、身体的・精神的な負担から退職してしまう従業員の方もいます。これは、カスタマーハラスメントとして、社会的にも問題となっています。
不動産業では、お客様(顧客)へのサービスを提供する立場にあることから、従業員を守りながら、お客様(顧客)との関係で生じる問題・トラブルを解決しなければならないという特徴があります。
2 人手不足
不動産業の業界の一部では人手不足になっており、政府が推進する働き方改革への取り組みが必要となるとともに、多様な人材が働きやすい職場づくりが必要になります。
具体的には、A)ITによる業務効率化、B)業務負担の軽減やメンタルケア、C)長時間労働の是正、D)多様な勤務形態の導入について積極的に取り組む必要があります。
また、人材確保の困難に伴う人手不足は、長時間労働の原因となります。長時間労働は、従業員の健康問題が発生するリスクも高まり、作業能率が低下し、ひいては労災リスクも高まってしまいますし、人材の採用や定着の観点でも、不動産業の経営に重大な悪影響を及ぼしてしまいます。
さらに、人手不足は、採用時に十分な検討をしないまま、従業員を採用する原因となっており、問題行動(例えば、パワハラ・セクハラ・不正行為)を起こす社員(問題社員)を採用してしまい、深刻な労働トラブルにつながることがあります。
3 ハラスメント・不祥事対応の必要性
不動産業では、人手不足と相まって、採用時に十分な検討をしないまま、問題行動(例えば、パワハラ・セクハラ・不正行為)を起こす社員(問題社員)を採用してしまったりすることがあります。
また、不動産業界の従業員の中には、お客様(顧客)から不正に金銭を授受してしまったり、売上の一部を着服する従業員がいることがあります。
さらに、故意(意図的)又は過失(うっかり)にかかわらず、従業員が談合・カルテルや不公正な取引に巻き込まれ、会社の信用・ブランドが低下してしまうこともあります。
不動産業においても、他業界と同様に、ハラスメントや不祥事対応が求められていることを意識しなければなりません。
不動産業において発生しやすい労務問題
1 長時間労働による未払い残業代請求
不動産業界では、人手不足や過重労働によって、長時間労働となりやすい傾向にあります。そのため、労働時間管理や残業代請求への対応策(変形労働時間制・定額残業代等)が十分ではない不動産業者に対して、長時間労働による未払い残業代請求が行われることがあります。
また、不動産業における営業社員については、現場に直帰・直行となることもあり、また、不動産業における管理会社でも、24時間対応が必要となることもあり、従業員の労働時間・休憩時間が曖昧となることがあります。
不動産業において、労働時間の把握が難しく、事業場外労働みなし労働時間制度を採用している不動産会社も多いと思いますが、この制度の有効性が否定されるケースもあります。そのため、事業場外労働みなし労働時間制度を導入しているだけでは安心できません。
残業代請求が容易となっている現代社会においては、未払い残業代請求は他人事ではなく、すべての不動産業者にとって重大なリスクとなります。
【残業代請求が容易になっている環境】
・労働時間の証拠化の容易性:スマートフォン等によって労働時間を誰でも正確に証拠化できる。
・残業代計算システムの普及:無料で簡単に残業代を計算できるシステムが普及している。
・弁護士費用の軽減:着手金無料で対応する法律事務所が増加している。
・転職市場の充実:人材の流動化に伴い、転職マーケットが充実し、残業代請求の心理的ハードルが下がっている。
2 お客様(顧客)とのトラブル(カスタマーハラスメント)
不動産業では、従業員による軽微なミスから、お客様(顧客)が過剰な要求を行い、従業員を精神的に追い詰めるケースもあります。これをカスタマーハラスメント(顧客等からの暴行、脅迫、ひどい暴言、不当な要求等の著しい迷惑行為)といいます。
カスタマーハラスメントを放置すると、離職率が増大するだけでなく、会社や経営者が従業員から安全配慮義務違反を問われるリスクもあります。会社や経営者は、従業員を守るためにも、事業を持続的に成長し続けるためにも、カスタマーハラスメントに対して毅然とした対応を行わなけれなりません。
カスタマーハラスメントの例:
・精神的な攻撃(脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言)
・威圧的な言動
・土下座の要求
・性的な言動
3 ハラスメント・不祥事対応の必要性
不動産業では、人手不足と相まって、採用時に十分な検討をしないまま、問題行動(例えば、パワハラ・セクハラ・不正行為)を起こす社員(問題社員)を採用してしまったりすることがあります。
また、不動産業界の従業員の中には、お客様(顧客)から不正に金銭を授受してしまったり、売上の一部を着服する従業員がいることがあります。悪質なケースでは、不動産業者の顧客情報を持ち出したうえで退職し、当該顧客情報を不正に利用する従業員もいます。
さらに、故意(意図的)又は過失(うっかり)にかかわらず、従業員が談合・カルテルや不公正な取引に巻き込まれ、会社の信用・ブランドが低下してしまうこともあります。
不動産業界においても、コンプライアンスを意識し、会社内外の信用を確保し、持続的に成長し続けるためにも、ハラスメント・不祥事対応をしなければなりません。
不動産業特有の法的問題に関して弁護士ができること
1 従業員(元従業員)との紛争・訴訟への対応
従業員から未払い残業代を請求された場合やハラスメント対応を要求された場合、弁護士は、事実関係を確認した上で法的な判断を行い、最小限のリスクと負担で解決できるようにアドバイスを行います。また、必要に応じて、不動産業者側の代理人として、従業員又従業員側の弁護士との代理交渉を行い、不動産業者の皆様の負担を軽減します。
また、従業員が談合・カルテルや不公正な取引に巻き込まれ、会社の信用・ブランドが低下した場合でも、損害賠償請求を含めて債権回収に対応します。弁護士による債権回収によって損害賠償金が回収できるケースもあり、多額の損害(被害)を受けたときは、有効な手段といえます。
2 労働条件の整備(雇用契約書や就業規則の作成)
残業代や未払い賃金トラブルが起きないようにするためにも、労働条件を整備する必要があります。具体的には、不動産業者の皆様のニーズや実情を把握して、雇用契約書や就業規則・給与規定を法的な観点から作成します。
もちろん、労働条件を整備するために、必要な打ち合わせ・相談にも対応します。特に、事業場外労働みなし労働時間制度や定額残業代手当の有効性についても、不動産業者の皆様の実情・ニーズを考慮してアドバイスします。
3 コンプライアンス対応のサポート
弁護士は、不祥事(コンプライアンス違反)を未然に防止するため、コンプライアンス研修の企画及び講師を担当します。この際、不動産業者の皆様の現状、ニーズや課題を丁寧にヒアリングし、各業者にフィットする研修を提案します。
また、弁護士は、第三者かつ法律専門家として、コンプライアンス委員会にも出席し、コンプライアンス違反を未然に防止し、また、発生した場合でも適切に対応できるように助言します。
4 事実関係の調査、ヒアリング及び報告書の作成
従業員による不祥事(コンプライアンス違反)が発生したとき、弁護士は、事実関係を調査し、当事者・関係者から必要なヒアリングを行い、調査報告書を作成します。
また、従業員に対する懲戒処分(懲戒解雇を含む。)の判断や手続のために、必要な助言・アドバイスを行います。
懲戒処分は、その手続を間違ってしまうと、無効と判断されるため、法的観点から慎重に判断しなければなりません。
特に懲戒解雇は、虐待や不適切な行為があったからといって、直ちに有効となるわけではないため、具体的な態様・時期・頻度等を踏まえて、法的観点から判断しなければなりません。
5 お客様(顧客)によるクレーム対応(カスタマーハラスメント対応)
お客様(顧客)との間でトラブルが生じてしまい、従業員による解決が難しい場合、弁護士は、事実関係を確認した上で法的な判断を行い、最小限のリスクと負担で解決できるようにアドバイスを行います。また、必要に応じて、お客様(顧客)との窓口となり、不動産業者の代理人として、不動産業者の皆様に代わって協議し、不動産業者・従業員の皆様の負担を軽減します。カスタマーハラスメントにも、弁護士が毅然として対応します。
弁護士に依頼するメリット
メリット1 経営者や人事担当者の負担が軽減され、本質的な業務に専念できます。
お客様(顧客)や従業員(元従業員)とのトラブル・紛争対応は、経営者や人事担当者の皆様にとっては、精神的な負担が大きく、また、文章や書面の作成が不慣れな場合、過大な労力や時間がかかってしまうことがあります。その反面、トラブル・紛争対応のために、新たに従業員を採用することは、コスト面等から経営判断として現実的ではありません。
お客様(顧客)や従業員(元従業員)とのトラブル・紛争対応を弁護士に依頼すれば、経営者や人事担当者の皆様の負担が大きく軽減され、本質的な業務に専念することで、生産性がアップできます。
メリット2 紛争・訴訟リスクが軽減し、損失を最小限とします。
まず、紛争・訴訟が未然に発生しないように取組み、また、紛争・訴訟が万が一、発生した場合でも、不動産業者の皆様のリスクが最小限となるように解決を目指すため、紛争・訴訟リスクが軽減します。
特に、法的判断を踏まえないまま、安易にお客様(顧客)や従業員(元従業員)の要求を鵜呑みにしてしまうと、同様のクレームが繰り返され、結果として、過大な経済的負担が発生してしまうことがあります。
また、冷静さを欠き、感情的な対応をしてしまうと、トラブルが深刻となり、裁判(訴訟)に進展してしまうことがあります。
法律と紛争・訴訟解決の専門家である弁護士が対応することによって、紛争・訴訟のリスクを軽減し、不動産業者の皆様にとって無駄なコスト・費用を削減できます。
メリット3 社内外に対する信用・コンプライアンスが向上します。
従業員の不祥事・コンプライアンス違反を未然に予防するため、また、再発防止策に取り組むため、弁護士に社内研修やコンプライアンス委員会への参加を依頼することによって、不動産業者の皆様の社内及び社外に対する信用が向上し、ブランディングも強化されます。
もちろん、不動産業者の皆様の信用の向上によって、人材の採用面や定着面にもプラスに働くため、会社の生産性の向上やコストの削減にもつながります。また、コンプライアンス違反を未然に予防することで、紛争・訴訟リスクも大きく軽減されます。
弁護士法人かける法律事務所では、顧問契約(企業法務)について、常時ご依頼を承っております。企業法務に精通した弁護士が、迅速かつ的確にトラブルの解決を実現します。お悩みの経営者の方は、まずは法律相談にお越しください。貴社のお悩みをお聞きし、必要なサービスをご提供いたします。
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Last Updated on 2024年7月26日 by この記事の執筆者 代表弁護士 細井 大輔 この記事の監修者 弁護士法人かける法律事務所 弁護士法人かける法律事務所では、経営者の皆様に寄り添い、「できない理由」ではなく、「どうすれば、できるのか」という視点から、日々挑戦し、具体的かつ実践的な解決プランを提案することで、お客様から選ばれるリーガルサービスを提供し、お客様の持続可能な成長に向けて貢献します。
代表弁護士 細井大輔